人生、何本目のギターなのかな?

前任のギターは、たしか、黒っぽいエレアコだったことをぼんやりと思い浮かべることはできるが、ケースごとダチに貸してそのまま帰ってこないという事実。それ以外は詳しくは覚えていない。

いいさ、それは遠い過去のこと。

振り返ってみると、一番触ったギターはコイツじゃないか?

いつも横でスタンバっていてくれて、オラをギターの道に引きずりこんだのもコイツだった。

下手クソに弾かれて、さぞかし退屈だっただろう。

初めて出会ったあの日、壁一面のスカした野郎の中でコイツだけやけに眩しく見えたね。

ちょっと相場より高かったのかな?


でもそんなの関係ねーっ!
 ってがっ?

買うつもりもなく、プラっとウインドウショッピングしてただけなんだけどな。

いつの間にかにウチへ転がり込んできた。

ホント、 世渡り上手な野郎だ。


グラフィックフレイムボディーに、ちっちぇくせにバインディングだぜ。

実にオシャレ。

メイプルネック。そして信頼のGOTOH ペグだ。



やりますな!
オっふぉっふぉっふぉっふぉーっ!!


と、若干ハイ気味に叫んだあと。

コイツにさらに輝いてほしくて、色々準備したさ。

下記は購入後、初めて迎える週末にコイツへ施した内容だ。

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<換装内容>
PU   :Seymour Duncan TB-4
コンデンサ:ORANGE DROP(0.022uF)
内部配線 :オヤイデ4N純銀 単線0.5mm
ハンダ  :Kester44
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ZO-3だからどうだとか言われたくない。


”疑うものは自分の腕以外に無い”状況を作ってからとりあえず弾いてみる。


これがオラの美学なんだ。

そして幾度もメジャースケールを。

クロマチックを。

「ギター 初心者 練習 楽ちん」ってGoogleに聞いてな。

それはそれは、毎日、毎日、痛む指を気にしながらも何度も繰り替えし練習していった。

辛い練習も2か月以上が経過したある日のこと。

偶然にもその舞台は整っていた。

ステージ(リビング)には集まる観衆(家族)、そして、ほどなくオラがギターを抱えてステージ(リビング)に遅れて登場。


「寝起きだから、頭ボンバーだけど、ロックっぽいよ。イケてる。」


そう自分に言い聞かせたと同時に、オラは練習の成果を試すべき時が、たった今訪れんだと勝手に悟ったんだ。


そして、躊躇なく自然に、右手に握ったピックをそっと振り下ろし、さりげなく、 且つ速やかに、ZO-3の1弦めがけて強烈なビートを打ち込んでいくのであった。


当然、いつもの様に「静かにしてよっ!テレビ聞こえないじゃん!」と観衆(家族)が煽ってきたが、気にせずマイメロディーに集中した。

だがその時、観衆の一人がこう言い放った。


「あ、なにこれ?聞いたことある~っ!」、「聞こえる聞こえる!」


ああ、待ってたよ、その言葉、Thanks.

オラのビートがオーディエンスにビンビン届いてるっ!

ついにオラはやってのけたのだ。

これが、あの伝説のミュージシャン、モーツアルトの不況の名曲「きらきら星」を単音で見事に弾き切った瞬間であった。

ありがとうよ ZO-3。これからもよろしくな。